「ちょっとだけ子供を預けたい」——通院、上の子の行事、リフレッシュ、急な用事。でも、保育園に通っていないと、どこに頼ればいいか分からないものですよね。そんなときに使えるのが「一時保育(一時預かり)」です。保育園に通っていない子供を、必要なときだけ一時的に預かってくれる制度で、就労していなくても、リフレッシュ目的でも利用できます。「親が休むために預けるなんて」とためらう必要はありません。育児の負担を軽くするための、れっきとした公的な仕組みです。
一時保育とは|就労していなくても、リフレッシュでも使える
一時保育(一時預かり)とは、保育園などに通っていない子供を、一時的に預かってくれる制度です。仕事や通院、家族の介護といった理由はもちろん、「育児に疲れたので少し休みたい」「自分の時間がほしい」といったリフレッシュ目的でも利用できるのが大きな特徴です。就労の有無にかかわらず、基本的には誰でも使えます。
多くの自治体では、利用の理由によって区分が分かれています。仕事や通学などの「非定型保育」、保護者の病気・出産・冠婚葬祭などの「緊急保育」、育児の心身の負担を軽くするための「リフレッシュ保育」の3つに分類されることが多いです。区分によって、利用できる日数の上限(週3日まで、など)や料金が変わる自治体もあります。対象は、保育園・認定こども園・幼稚園などに在籍していない、生後数か月〜就学前の子供であることが一般的(施設により月齢の条件が異なります)。里帰り出産で一時的に滞在している場合に使える自治体もあります。リフレッシュ目的の利用も決して悪いことではなく、状況に応じて活用してよい制度です。
- 仕事・パート・通学・職業訓練(非定型保育)
- 通院・出産・冠婚葬祭・家族の介護(緊急保育)
- 育児の息抜き・自分の時間・通院(リフレッシュ保育)
- 上の子の行事や面談に下の子を連れて行けないとき
- 美容院やランチなど、私的な用事でもOK
タイプ別・一時保育の預け先
一時保育を実施している場所は、いくつかの種類があります。それぞれ特徴が違うので、下の表で全体像をつかんでから、個別の説明を読んでください。空き状況や条件は施設・自治体で異なります。
| 預け先 | タイプ | 特徴 | こんなときに |
|---|---|---|---|
| 認可保育園認定こども園の一時預かり | 公的・安心 | 保育士がいて安心。人気で予約が埋まりやすいことも | 定期的・安心して預けたいとき |
| 地域子育て支援拠点子育て支援センターの預かり | 地域・身近 | 身近な地域施設で短時間から。相談もできる | 近所で気軽に預けたいとき |
| 認可外保育施設認証保育所・託児所 | 柔軟・受け皿 | 認可で空きがないときの受け皿。比較的柔軟 | 認可がいっぱいのとき |
| 商業施設などデパート・民間の一時預かり所 | 便利・買い物 | 買い物や用事のついでに短時間預けられる | 外出先で短時間預けたいとき |
| ファミサポファミリーサポート・ベビーシッター | 個別・柔軟 | 地域の会員や民間のシッターに個別に預けられる | 施設が合わない・柔軟に頼みたいとき |
※制度の内容・対象・料金・実施状況は自治体や施設によって大きく異なり、変わることもあります。利用前に、お住まいの自治体の窓口やホームページ、各施設で最新情報を必ずご確認ください。
認可保育園・認定こども園の一時預かり
安心して預けたいなら、まず検討したいのが認可保育園・認定こども園の一時預かりです。通常の保育とは別枠で一時保育を実施している園で、保育士がいて、給食や午睡など通常保育に近い環境で預かってもらえるのが特徴。公的な制度なので料金も比較的手頃で、安心感があるため、はじめて子供を預ける家庭にも向いています。ただし、どの保育園でも実施しているわけではなく、人気のため予約が埋まりやすい地域もあります。実施園は自治体の窓口やホームページで確認でき、利用には事前の登録や面談が必要なことが多いです。利用区分(非定型・緊急・リフレッシュ)によって日数の上限や料金が変わることも。定期的に預けたい、保育のプロにしっかり見てほしい、という家庭の第一候補。まずは住んでいる地域でどの園が一時保育をしているか調べ、早めに登録しておくと、いざというときに使えます。
こんなときにおすすめ
- 安心して保育のプロに預けたいとき
- 定期的に預ける予定があるとき
- はじめて子供を預けるとき
地域子育て支援拠点・子育て支援センターの預かり
近所で気軽に預けたいなら、地域の子育て支援拠点の預かりが身近です。地域子育て支援センターなどで、短時間の預かりを実施しているところがあり、身近な地域施設で気軽に利用できるのが特徴。普段から親子で遊びに行ける場所であることも多く、子供が場所に慣れていたり、職員が顔見知りだったりすると、預けるときの安心感があります。子育ての相談ができる場所でもあるので、預けることと合わせて、育児の悩みを相談できるのも利点。短時間から利用できるところが多く、「ちょっとの間だけ」という使い方に向いています。実施の有無や時間、料金は施設によって異なるので、近くの子育て支援拠点に問い合わせてみましょう。地域とのつながりを持ちながら、無理なく預け先を確保したい家庭におすすめ。普段から足を運んでおくと、いざ預けるときもスムーズです。
こんなときにおすすめ
- 近所で気軽に短時間預けたいとき
- 子供が慣れた場所に預けたいとき
- 育児相談もしたいとき
認可外保育施設・認証保育所・託児所
認可保育園に空きがないなら、認可外保育施設や託児所が受け皿になります。認可保育園での一時保育が定員いっぱいで空きがないとき、認可外保育施設や、東京都の認証保育所などでも一時的な預かりを受け入れているのが特徴。認可に比べて柔軟に対応してくれることがあり、急に預け先が必要になったときの選択肢になります。施設によって、受け入れる子供の年齢、保育時間、料金が異なるので、利用前に確認を。料金は認可より高めのこともありますが、預け先が見つからないときの大切な受け皿です。施設の雰囲気や保育の様子、安全への配慮を、事前に見学して確かめておくと安心。「認可がいっぱいで預けられない」「もっと柔軟な時間で預けたい」というときに、選択肢として知っておくとよいでしょう。複数の預け先を登録しておくと、いざというとき困りません。
こんなときにおすすめ
- 認可保育園が定員いっぱいのとき
- 柔軟な時間で預けたいとき
- 急に預け先が必要になったとき
商業施設・デパートの一時預かり所
外出先で短時間預けたいなら、商業施設やデパートの一時預かり所が便利です。買い物中や用事の間に、子供を短時間預けられる施設で、外出のついでに利用できる手軽さが特徴。「ゆっくり買い物したい」「美容院に行きたい」といったとき、その場で短時間預けられるので、子連れでは難しい用事を済ませられます。デパートやショッピングモール内にあることが多く、買い物のついでに使えるのが便利。事前の予約や会員登録が必要なところ、当日でも空いていれば使えるところなど、施設によって運営方法が異なります。料金は時間あたりで設定されていることが多いです。保育の環境や安全への配慮、スタッフの体制を確認して利用しましょう。「日常的に」というより「外出時にちょっと」という使い方に向いています。買い物や自分の用事を、子連れの制約なくこなしたいときの、便利な選択肢です。
こんなときにおすすめ
- 買い物や用事の間に預けたいとき
- 外出先で短時間だけ預けたいとき
- 子連れでは難しい用事があるとき
ファミリーサポート・ベビーシッター
施設が合わない・柔軟に頼みたいなら、ファミサポやベビーシッターという方法もあります。地域の会員同士で子供を預け合うファミリーサポートや、民間のベビーシッターは、施設ではなく個別に預かってもらえるのが特徴。施設の一時保育は時間や曜日が決まっていますが、これらは比較的柔軟に、自宅や提供会員宅で見てもらえるので、施設の条件が合わないときの選択肢になります。ファミサポは料金が手頃(1時間700〜1000円前後が多い)で、送迎を頼めるのも利点。ベビーシッターは費用は高めですが、マンツーマンで見てもらえます。どちらも事前の登録や打ち合わせが必要です。施設に預けるのが不安、もっと個別に対応してほしい、送迎を頼みたい、というときに向いています。ファミサポの詳しい仕組みは専用の記事も参考にしてください。自分の状況に合った預け方を選びましょう。
こんなときにおすすめ
- 施設の時間や条件が合わないとき
- 個別に・柔軟に預かってほしいとき
- 送迎を頼みたいとき
一時保育の利用の流れと料金の目安
一時保育は、多くの場合「事前登録」と「予約」が必要です。まず利用したい施設に事前登録(面談や書類提出)をしておき、使いたい日が決まったら予約する、という流れが一般的。とくに認可保育園の一時保育は人気で予約が埋まりやすいので、使う可能性があるなら、早めに登録だけでも済ませておくと安心です。当日は、着替えやおむつ、ミルクなど必要なものを持参します。施設によって、給食やおやつの提供の有無、持ち物が異なるので、予約時に確認しましょう。はじめて預けるときは、子供が慣れるまで短時間から始めると、子供にも親にも負担が少なくなります。
料金は自治体や施設、利用区分によって幅がありますが、認可保育園の一時保育で1日2,000円前後、短時間なら1時間500〜600円程度が一つの目安です(自治体により異なります)。リフレッシュ目的は就労目的より料金が高い自治体もあります。生活保護世帯や住民税非課税世帯は、利用料が減免・無料になる制度がある場合も。給食費やおやつ代が別途かかることもあります。「親の都合で預けるのは罪悪感がある」と感じる人もいますが、一時保育は親が休んだりリフレッシュしたりするためにも使ってよい制度です。親に余裕が生まれることは、子供にとってもよいこと。ためらわず、必要なときに上手に活用してください。利用の詳細や料金は、必ずお住まいの自治体・施設で最新情報を確認しましょう。
一時保育(一時預かり)の対象年齢・利用区分・日数の上限・料金・予約方法・持ち物などは、自治体や施設によって大きく異なり、変わることもあります。本記事は一般的な仕組みの解説であり、実際の利用にあたっては、必ずお住まいの自治体の窓口やホームページ、利用したい施設で最新の情報をご確認ください。人気の施設は予約が埋まりやすいため、利用の可能性があれば早めに登録しておくことをおすすめします。はじめて預けるときは、子供が慣れるまで短時間から始めると、子供にも親にも負担が少なくなります。預け先の安全や保育の様子も、事前に確認しておくと安心です。
よくある質問
- 働いていなくても一時保育は使えますか?
- 使えます。一時保育は就労の有無にかかわらず利用でき、育児のリフレッシュや、通院、美容院、上の子の行事など、私的な理由でも利用できます。「親の都合で預けるのは申し訳ない」と思う必要はありません。親が休んだりリフレッシュしたりするのも、育児を続けるうえで大切なこと。状況に応じて活用してよい制度です。
- どこに申し込めばいいですか?
- まず、お住まいの自治体の窓口やホームページで、一時保育を実施している施設を確認しましょう。認可保育園・認定こども園に加えて、子育て支援センター、認可外施設などがあります。利用したい施設に事前登録(面談や書類提出)をしておき、使いたい日が決まったら予約する流れが一般的です。人気の施設は早めの登録がおすすめです。
- 料金はどのくらいかかりますか?
- 自治体や施設、利用区分によって幅がありますが、認可保育園の一時保育で1日2,000円前後、短時間なら1時間500〜600円程度が一つの目安です。リフレッシュ目的は就労目的より高い自治体もあります。生活保護世帯や住民税非課税世帯は減免・無料になる制度がある場合も。給食費が別途かかることもあるので、施設に確認しましょう。
- はじめてで子供が泣かないか心配です。
- はじめて預けるときは、子供が慣れるまで短時間から始めるのがおすすめです。最初は泣いてしまう子も多いですが、回数を重ねると慣れていくことがほとんどです。普段から親子で遊びに行ける子育て支援拠点なら、子供が場所に慣れていて預けやすいことも。心配なときは、施設に子供の様子や慣れさせ方を相談してみましょう。
※本記事は一時保育(一時預かり)の一般的な仕組みの解説です。制度の対象・利用区分・日数の上限・料金・予約方法・持ち物などは、自治体や施設によって大きく異なり、変わることもあります。実際の利用にあたっては、必ずお住まいの自治体の窓口やホームページ、利用したい施設で最新の情報をご確認ください。料金は執筆時点の目安です。
