一日に何度も手を洗い、おむつ替えのたびに消毒。気づけば指先がカサカサで、ひどいときはあかぎれがしみる——。育児中のママの手は、思っている以上に酷使されています。頻繁な手洗いやアルコール消毒、水仕事で皮脂が奪われ、手荒れが起きやすいのです。とはいえ、赤ちゃんに触れる手だからこそ、何でも塗ればいいわけではありません。香りや成分にも気を配って選びたいところです。
育児中のハンドクリームは「分類・香り・使うシーン」で選ぶ
ハンドクリームは、含まれる成分によって大きく「化粧品」「医薬部外品(薬用)」「医薬品」の3つに分かれます。軽い乾燥の予防なら化粧品タイプ、手荒れを防ぎたい・荒れはじめたら薬用タイプ、ひび・あかぎれがつらいなら医薬品タイプ、と荒れの程度で選ぶのが基本です。赤ちゃんの肌に触れる機会が多いので、授乳前後や抱っこのときを考えると、無香料や低刺激のものを選んでおくと安心感があります。
育児中の手荒れは、季節を問わず起こりやすいのが特徴です。冬の乾燥はもちろん、夏でも頻繁な手洗いやアルコール消毒で皮脂が奪われ、一年を通してカサつきやすくなります。とくに授乳期から離乳食期にかけては、調乳や食器洗い、手づかみ食べの片づけなど水仕事が一気に増えます。荒れてから慌ててケアするより、荒れる前から保湿を習慣にしておくほうが、ひどい手荒れを防ぎやすくなります。まずは予防の一本を手の届くところに置いておくのがおすすめです。
もう一つ意識したいのが、塗るシーンです。家で水仕事のあとにしっかり塗るのか、外出先でサッと塗り直すのか、夜の就寝前に集中ケアするのかで、向くテクスチャーや容器が変わります。ベタつきが少ないタイプは塗ってすぐ赤ちゃんを抱っこしやすく、こっくりした濃厚タイプは夜の集中ケアに向いています。赤ちゃん自身の乾燥ケアは赤ちゃんの冬の乾燥・保湿ルーティンもあわせてどうぞ。
容器の形も、使い続けやすさに関わります。チューブタイプは持ち運びやすく外出先向き、ポンプやジャー(缶)タイプは自宅でたっぷり使いたいときに便利、つめかえ用のあるものはコスパよく続けられます。育児中はケアを「続けられるか」が何より大事なので、自分の生活で無理なく手に取れる容器を選ぶのもポイントです。香り付きを選ぶ場合も、育児中はきつすぎない控えめな香りのものにしておくと、授乳や抱っこのときに気になりにくくなります。
- 赤ちゃんに触れる手に使いたい → 無香料・低刺激タイプ
- 手荒れを防ぎたい・荒れはじめた → 医薬部外品(薬用)
- ひび・あかぎれがつらい → 医薬品タイプ
- 水仕事が多い → ぬれた手にも塗れるタイプ
- 外出先で塗り直したい → ベタつかないチューブタイプ
ニーズ別・ママのハンドクリームおすすめ商品
ここからは、実際に販売されているハンドクリームを、どんな手荒れ・シーンに向くかとあわせて紹介します。下の表で全体像をつかんでから、気になるものを個別に読んでください。
| 商品 | タイプ | 特徴 | こんな人に |
|---|---|---|---|
| 花王アトリックス ビューティーチャージ 無香料 | 医薬部外品・無香料 | 無香料で低刺激。ヒアルロン酸など保湿成分配合で日常使いに | 赤ちゃんに触れる手に使いたい人 |
| 花王アトリックス メディケイティッド 薬用 | 医薬部外品・薬用 | 手荒れを防ぐ薬用タイプ。荒れはじめの集中ケアに | 手荒れを防ぎたい人 |
| ユースキン製薬ユースキンA | 指定医薬部外品 | ひび・あかぎれ・しもやけ対応のロングセラー。独特の香り | ひび・あかぎれがつらい人 |
| 花王アトリックス ハンドミルク 無香料 | ぬれた手OK | ぬれた手にも塗れる。食器洗い・手洗い後にそのまま | 水仕事が多い人 |
| 資生堂アベンヌ 薬用ハンドクリーム | 医薬部外品・携帯 | チューブで携帯しやすく外出先で塗り直しやすい | 外出先で塗り直したい人 |
※商品名・分類・仕様・販売状況は執筆時点の代表例で、変わることがあります。成分や使用上の注意は商品表示を確認し、心配な場合は医師・薬剤師にご相談ください。購入前に各販売店で最新情報をご確認ください。
花王 アトリックス ビューティーチャージ 無香料
赤ちゃんに触れる手に使うことを考えるなら、無香料タイプから選ぶのが安心です。花王アトリックスのビューティーチャージ無香料は、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分を配合した医薬部外品で、香りがないので授乳前後や抱っこのときも気になりにくいのが利点。「手荒れを防ぎながら、赤ちゃんに香りが移らないものがいい」という育児中のニーズに合っています。角層までなじんでベタつきにくいので、塗ってすぐ家事や抱っこに戻れます。香り付きのシリーズもありますが、育児中はまず無香料が無難です。
こんな人におすすめ
- 授乳や抱っこの前に香りを気にせず塗りたい人
- 手荒れ予防と保湿を両立したい人
- ベタつかず家事に戻れるものがほしい人
花王 アトリックス メディケイティッド 薬用ハンドクリーム
すでに手が荒れはじめているなら、薬用タイプでしっかりケアしましょう。アトリックスのメディケイティッドは手荒れを防ぐ有効成分を配合した医薬部外品で、乾燥が強い季節や、水仕事・消毒で荒れがちな手の集中ケアに向いています。「予防の無香料では追いつかなくなってきた」という段階で頼りになる一本です。荒れがひどくなる前に薬用に切り替えると、悪化を防ぎやすくなります。使う前に成分や使用上の注意を確認し、傷がひどい場合は医薬品や受診も検討してください。
こんな人におすすめ
- 手荒れが始まってきた人
- 水仕事や消毒で荒れがちな人
- 予防タイプでは物足りなくなった人
ユースキン製薬 ユースキンA
ひび・あかぎれがつらい段階には、ユースキンAが定番です。「ひび・あかぎれ・しもやけ」への効能・効果が表示された指定医薬部外品で、抗炎症成分やビタミンを配合。黄色いクリームでおなじみのロングセラーで、家庭の常備薬的に一つ置いておく人も多い存在です。独特のスッとした香りがあるので、香りが苦手な人や、塗ってすぐ授乳する場面では使うタイミングを選ぶと安心です。指先が割れて痛むような重めの手荒れに、しっかり対応したいときの一本です。
こんな人におすすめ
- ひび・あかぎれで指先が痛む人
- 家庭に一つ常備しておきたい人
- 香りより効果重視で選びたい人
花王 アトリックス ハンドミルク 無香料
水仕事が多くて塗るタイミングを逃しがちなら、ぬれた手に塗れるタイプが便利です。アトリックスのハンドミルク無香料は、食器洗いや手洗いのあと、手がぬれたままでもなじませて使えるのが特徴。「乾かしてから塗る」というひと手間が省けるので、忙しい育児中でもこまめにケアを続けやすいです。ミルクタイプで伸びがよく、無香料なので赤ちゃんのそばでも使いやすいのもうれしいところ。キッチンに一本置いておくと、洗い物のたびに塗る習慣がつきます。
こんな人におすすめ
- 水仕事のたびにこまめに塗りたい人
- 乾かしてから塗るのが面倒な人
- キッチン用に一本置いておきたい人
資生堂 アベンヌ 薬用ハンドクリーム
外出先でも塗り直したいなら、携帯しやすいチューブタイプが向いています。資生堂のアベンヌ薬用ハンドクリームは、持ち運びやすいサイズで、マザーズバッグに入れておいて公園や買い物の途中でサッと塗り直せます。外出先は手洗いや消毒の機会が多く、家にいるとき以上に手が乾燥しがちなので、携帯用が一本あると安心です。医薬部外品で手荒れケアにも対応。香りは控えめなものを選ぶと、外出先でも気兼ねなく使えます。自宅用とは別に、持ち歩き用として用意するのもおすすめです。小さめサイズなら荷物の多いマザーズバッグでもかさばらず、ポケットに一本忍ばせておくこともできます。
こんな人におすすめ
- 外出先で手の乾燥が気になる人
- マザーズバッグに入れて持ち歩きたい人
- 自宅用と携帯用を分けたい人
育児中の手荒れケアのコツ
手荒れ対策の基本は、こまめに塗ることと、塗るタイミングを生活に組み込むことです。手を洗うたびに塗るのが理想ですが、難しければ「水仕事のあと」「就寝前」など、塗るタイミングを決めておくと続けやすくなります。とくに夜は、寝ている間に集中してケアできるので、少し多めに塗っておくのがおすすめです。手荒れがひどいときは、就寝前に塗ってから綿の手袋をつけると、保湿が高まります。授乳で夜中に何度も起きる時期は、こまめに塗り直すのが難しいこともあるので、寝る前のひと塗りをルーティンにしておくと、最低限のケアは続けられます。
手洗いや消毒のしかたも、手荒れに影響します。熱すぎるお湯での手洗いは皮脂を奪いやすいので、ぬるま湯で洗い、洗ったあとはこすらず押さえるように水気を取ると負担が減ります。アルコール消毒は手荒れの一因になりやすいので、消毒後はできるだけ早めに保湿するとよいでしょう。育児中は手を洗う回数自体が多いので、一回あたりの負担を少しずつ減らす工夫が効いてきます。
もう一つ、家のあちこちにハンドクリームを置いておく「ばらまき置き」も効果的です。キッチン、洗面所、リビング、寝室、マザーズバッグの中、と複数置いておけば、手が荒れたと感じた瞬間にすぐ塗れます。「塗ろうと思ったのに見つからない」を防げるので、こまめなケアが続きやすくなります。種類を使い分けるなら、キッチンにはぬれた手にも塗れるタイプ、寝室には夜の集中ケア用のこっくりタイプ、バッグには携帯用、という具合に、場所ごとに最適な一本を置くと無駄がありません。
ハンドクリームは赤ちゃんが直接口にするものではありませんが、授乳前や、赤ちゃんが手をなめる時期は、塗った直後に触れることが気になる場合もあります。授乳前は手を洗う、無香料・低刺激のものを選ぶ、塗ってからしっかりなじませる、といった配慮をすると安心です。手荒れがひどく、かゆみや痛み、ひび割れからの出血などがある場合は、市販品で様子を見すぎず、皮膚科を受診してください。
よくある質問
- 赤ちゃんに触れる手に使っても大丈夫ですか?
- 多くのハンドクリームは適切に使えば問題ありませんが、授乳前や赤ちゃんが手をなめる時期は、無香料・低刺激のものを選び、塗ってからしっかりなじませると安心です。気になる場合は授乳前に手を洗いましょう。心配なときは成分を確認し、医師・薬剤師に相談してください。
- 化粧品・薬用・医薬品はどう違いますか?
- 大まかに、化粧品は乾燥の予防やうるおい補給、医薬部外品(薬用)は手荒れを防ぐ有効成分入り、医薬品はひび・あかぎれなどを治すことを目的としています。荒れの程度が軽いうちは化粧品や薬用、ひどいときは医薬品や受診、と段階で使い分けるとよいでしょう。
- 無香料と香り付き、どちらがいいですか?
- 育児中は、授乳や抱っこで赤ちゃんに近づくことが多いため、まず無香料が無難です。気分転換に香りを楽しみたい場合は、赤ちゃんと離れて過ごす時間用に香り付きを別に持つなど、シーンで使い分ける方法もあります。
- いつ塗るのが効果的ですか?
- 手を洗ったあとや水仕事のあと、就寝前が塗りやすいタイミングです。とくに就寝前は寝ている間にケアできるため効果的で、ひどいときは綿の手袋を併用すると保湿が高まります。こまめに塗ることが何より大切です。
- 授乳中・妊娠中に使っても問題ありませんか?
- 一般的なハンドクリームは、手に塗って使う外用のものなので、通常の使い方であれば問題ないとされています。ただし体質や肌の状態には個人差があり、医薬品タイプは使用上の注意がある場合もあります。心配な場合は成分や注意書きを確認し、かかりつけの医師や薬剤師に相談すると安心です。
※本記事で紹介した商品名・分類・仕様・販売状況は執筆時点の代表例であり、変わることがあります。価格は実勢の目安です。成分や使用上の注意は必ず商品表示をご確認ください。手荒れがひどい・かゆみや出血を伴う場合や、赤ちゃんへの影響が心配な場合は、皮膚科などの医療機関や薬剤師にご相談ください。
